早いもので、お弟子さんに謡曲・仕舞を教え続けて40年以上が経ちました。
ありがたいことに、その中には40年以上もお稽古を続けていただいているお弟子さんや、名誉師範といった資格のある方々も4名ほど輩出する事が出来ました。


ここでは私がお稽古に抱く思いについてお伝えします。

中島志津夫に謡曲・仕舞を習うという事

謡に対する思い

気がつけば、60年以上この道を歩み、大変光栄なことに「重要無形文化財総合指定保持者」という資格をいただくことも出来ました。


数え切れないほどの舞台に地謡として出演し、その舞台上で謡に思いをのせ、情景を表現してまいりました。その「表現」に対する評価がこのような素晴らしい資格をいただく要因の一つになったのではないかと考えています。

お稽古に対する思い 〜生きた謡の大切さ〜

私はお稽古方針としてこの「表現」という部分を大切にしております。
なぜなら、インターネットが普及したこの世の中。謡に出てくる歴史や、地域、人物などは検索をすればすぐに出てくるからです。


一方で、検索をしても出てこないものがあります。それが舞台人だけが知っている「生きた謡の表現」です。書籍を読めば謡い方が載っているものもあります。動画も私が出しているように観る事、聞くことは出来るでしょう。しかし、この「生きた謡の表現」というものは生で実際に聞き、お伝えするしか出来ないのです。

私は長年の経験によって得た、それら「舞台人にしか出来ないもの」をお弟子さんに教えています。

難しそうに聞こえるかもしれませんが、最初は仕舞はすり足から。謡は声を出すことにまずは馴れていただき、それから徐々に芸を磨いていきます。

謡・仕舞と聞くと、多くの方が何か近寄りがたいイメージを持たれていますが、当然ですが最初から上手い人などいません。しっかりとした稽古の下、正しい知識・経験を経て、上達していくのです。

謡・仕舞を学ぶ 〜人生100年時代の趣味〜

私は「謡・仕舞を楽しんで学ぶ事は生涯を通じて出来る」と考えております。

その理由としては色々とあるのですが、簡単にお伝えすると「年をとった体でも楽しんで身体・頭・感情」そういった人間のすべてを使って表現することが謡・仕舞では出来るからです。

それを証明するように、私のお弟子さんの中には90才のお弟子さんがいらっしゃいます。 謡・仕舞は敷居が高い分、一度始めてしまえば、まさに生涯を通じて出来る習い事なのです。

人生100年の習い事 〜はじめの一歩を踏み出すために〜

はじめの一歩を踏み出す事は勇気がいる事でしょうが、その一歩を踏み出していただきたい。そう思っております。

その一歩を踏み出しやすくするために「体験入門」という機会を設けました。

ここまでお読みいただいたあなたには、ぜひこの機会を利用し、謡・仕舞の世界への一歩を踏み出していただきたいです。

体験入門でお会いできる日を楽しみにしております。

体験入門の詳細についてはこちら